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CT再構成

CT RECONSTRUCTION

CT再構成法、画像処理

本製品は、放射線治療装置や粒子線治療装置向けに、コーンビームCT(CBCT)の画像再構成技術と画像処理技術を提供します。画像診断機器メーカーや粒子線治療機器メーカーとの共同開発で培った経験を活かして開発しています。

高速なCT画像再構成

CT画像再構成は、計算コストが大きいため、計算時間が掛かることが課題でした。以前は複数のFPGAを用いることで超高速化を実現していましたが、開発コストが大きいことから、最近ではGPUを利用したアクセラレーションによって対応することが一般的です。

画像処理

CT画像に対しては、画像処理が必要ですが、高品質な画像を得るためには、再構成前のデータ処理と画像再構成の両方が必要です。当社は、再構成前のデータ処理を得意としており、様々な画質向上技術やアーチファクト処理を実現しています。

柔軟なカスタマイズ対応

弊社は、治療機器メーカーとの共同開発や顧客の要望に応じたカスタマイズにも柔軟に対応しています。また、CBCTを搭載しない治療機器でも、IGRT機器の導入により高精度な治療が可能になります。お気軽にご相談ください。

再構成アルゴリズムの開発

逐次近似再構成(IR: iterative reconstruction)アルゴリズムをはじめとする、最先端のCT再構成アルゴリズムを開発しています。また、ユーザ様のニーズにマッチした製品開発を実現しています。

CT撮影では、X線管から扇状(ファン状)に照射されたX線を、フラットパネルディテクタ(FPD)と呼ばれる平面検出器で受け取ります。一般的な撮影方法(フルファン)ではFPDを中心に設置するため、撮影できる範囲(再構成FOV: 視野)がFPDのサイズで制限され、体格の大きな患者さんのような大きな被写体の撮影が難しいという課題があります。そこで本製品では、FPDを中心から横にずらして(オフセットして)設置し、ガントリを1回転させることで再構成FOVを大きく拡大する「ハーフファン」という新しい手法にも対応しています。さらに、このハーフファン撮影にも逐次近似再構成を適応し、高画質なCT画像を実現しています。

フルファンとハーフファンの比較図
(左)フルファン: FPDを中心に設置するため、再構成FOVはFPDの幅で制限されます。(右)ハーフファン: FPDをオフセットして設置し、ガントリを1回転させることで、より大きな再構成FOVでの撮影が可能になります。

空間解像度の改善

最近では、放射線治療装置の回転ガントリ部分にX線装置を設置し、CT画像(コーンビームCT: CBCT)を取得することが行われています。診断用CT画像と比べると画質は劣るものの、治療位置/状態の3次元画像が取得できることが大きな利点です。ただし、診断用CT装置に比べてリニアックや粒子線回転ガントリ装置は大きいため、回転中にX線管や検出器の位置が変化することや、検出器の感度が低いことが課題となっています。

CBCT空間解像度改善
粒子線ガントリ装置で取得したCBCT画像。(左)画像処理前。構造が多少ぼけていることがわかります。これは、ガントリを回転させるときにX線管と検出器の位置がずれる補正を行っていないことが大きな原因です。(右)画像処理後。細かい構造が鮮明に見えることがわかります。

リングアーチファクト補正

検出器の感度補正が上手くいかない場合、CT画像にリング状のアーチファクト(黄色矢印)が発生します。また、CBCTの場合、ガントリ角度毎にX線撮影装置の位置にずれが生じるため、完全な同心円のリングアーチファクトではないため、補正は簡単にはできません。再構成前の画像を処理することで、より高精度にアーチファクト補正が可能となります。

リングアーチファクト補正
粒子線ガントリ装置で取得したCBCT画像。(左)画像処理前。リングアーチファクト(黄色矢印)が発生しています。(右)画像処理後。リングアーチファクトが軽減していることがわかります。

CBCTアーチファクト

CBCTには、体軸方向の端に近づくほど正しい画像再構成が困難という課題があります。これは、X線がコーン状に照射されるため、検出器側では前面領域にX線が照射されますが、X線管側に近づくほど照射領域が狭くなるためです(欠損領域)。これに対し、いくつかの文献では欠損領域を補正する方法が提案されています。本製品では、欠損領域に残っているデータを有効利用することでアーチファクト補正を行います。

CBCTアーチファクト補正
欠損領域があるCT断層画像です。(左)画像処理前のもので、格子状のファントム形状が正しく表示されていません。(右)画像処理後のもので、格子状のファントム形状が正しく表示されていることがわかります。
画像処理前
画像処理後

(左)画像処理前のものです。画像の上下端に欠損領域があり、正しく画像再構成されていません。(右)画像処理後のものです。欠損領域のデータを有効に使用することで、CBCTアーチファクトが軽減されたCT画像再構成が可能になりました。

Phys. Med. Biol. 51 (2006) 3953–3965

4D-CBCT画像再構成

4次元CT(4DCT)は、呼吸による体内の動きを時間軸に沿って捉えたCT画像です。基本的な考え方は、同じ呼吸位相の投影データのみを集めて画像再構成を行うというものです。しかし、回転ガントリ治療装置で撮影するCBCTはガントリの回転速度が遅く、十分な呼吸情報を取得することが難しいうえ、投影データ数も限られます。そこから同じ呼吸位相の投影データだけを選び出すと、再構成に使えるデータはさらに少なくなり、画質の劣化につながります。つまり、患者さんはCBCT撮影による被ばくを受けているにもかかわらず、そのすべてが画質に活かされないというデメリットがありました。

当社では、撮影したすべての投影データを活用して各呼吸位相の4D-CBCT画像を再構成し、独自の画像処理と組み合わせることで優れた画質を実現します。

4D-CBCT画像再構成の概念図
呼吸を計測しながら投影データを取得し、呼吸位相ごとに分類して各位相のCT画像を再構成します。すべての投影データを活用することで、呼吸で動く腫瘍の位置を高画質に捉えることができます。

デュアルエナジーCT

デュアルエナジーCTは、2種類の異なるエネルギー(管電圧)のX線で撮影を行うCT技術です。X線の吸収のされ方がエネルギーと物質によって異なる性質を利用することで、通常のCTでは区別が難しい物質の識別(骨、ヨード造影剤、軟部組織など)や、電子密度・実効原子番号の推定が可能になります。放射線治療や粒子線治療においては、線量計算や粒子線の飛程計算の精度向上、金属アーチファクトの低減などへの活用が期待されており、当社ではデュアルエナジーCTの画像再構成・画像処理技術の開発に取り組んでいます。

デュアルエナジーCTの概念図
低エネルギーと高エネルギーの2種類のX線では、物質ごとに吸収のされ方が異なります。この違いを解析することで、物質の識別や電子密度・実効原子番号の推定が可能になります。

超高速演算

アルゴリズムの効率化とGPUに最適化した実装により、短時間でのCT画像再構成を実現します。また、複数GPUを上手く連携させることでさらなる高速化を実現します。

複数GPUによる高速CT画像再構成の概念図
大量の投影データを複数のGPUで分担して並列に処理することで、CT画像再構成に掛かる時間を大幅に短縮します。

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