非線形画像レジストレーション
高精度な非線形3Dレジストレーションを提供します。
高速計算を実現!
DIRの計算は複雑でコストが高いため、計算時間が長くなることが問題でした。このため、CPUの並列計算やGPU、CPU/GPUの混合計算を実装し、高速化を実現しました。さらに、計算アルゴリズムの工夫によっても高速化を図りました。
革新的な誤差評価法
DIRの誤差評価は、差分画像による視覚評価が最も簡単です。また、ICE (inverse consistency error)などの定量評価も提案されていますが、これらは画像レジストレーションの逆変換の誤差が限りなく小さいという前提があります。しかし、本製品では独自の誤差評価法を開発し、誤差を画像上に表現することで、定量評価と視覚評価を両立しました。
セミオートコントーリング
基準呼吸位相のROI形状データを読み込むことや、本製品に入力することで、他の呼吸位相のROI形状を自動計算できます。さらに、素晴らしいユーザーインターフェースを備えているため、ROI形状の修正も自然に行うことができます。
(左)呼気相の画像と吸気相の画像の差分画像。(右)吸気相の画像をDIRにより呼気相にレジストレーションした画像と呼気相の画像の差分画像。
黒色や白色が両画像の違いを示す。灰色は両画像に違いがないことを示す。呼吸性移動により、位置/形状が異なることが分かる。
DIR誤差をカラーマップで表示することで、治療に関係する領域のDIR誤差を瞬時に確認することができます。
上段は呼気相、下段は吸気相のCT画像を示しています。両画像データ間の変形量(deformed vector field: DVF)を算出し、呼気相のターゲットROI(黄色線)を、吸気相のターゲットROIを算出しました。ターゲット形状が変形していることがわかります。
また、呼吸位相毎の線量分布を入力することで、基準位相へ分布を合わせ混むことで、時間積算線量分布の算出ができます。
呼吸位相毎の移動量を呼吸位相毎に評価することもできます。
4次元CT画像を用いて呼吸位相ごとの線量分布を計算する際、時間によって照射される領域や照射されない領域が生じ、また、同一領域であっても時間によって線量が異なる場合があります。時間毎の分布だけでは、総合的な線量評価ができません。そこで、各時間におけるCT画像の変形量をDIRにより算出し、基準位相に変形させることで、同一ボクセルの位置を追跡し、ボクセル毎に全時間における線量を求めます(中)。この後、時間軸に沿って荷重平均を行うことで、時間積算線量分布(右)を算出できます。ただし、重粒子線の場合は、他にも考慮する必要があります。このような線量分布を正確に算出するには、高精度なDIRが必要であり、DIR精度の向上が求められます。